新しき歳の初めの春の日を お祝い申し上げます。
あけましておめでとうございます。
皆様、美しい初春の この朝をお過ごしのことと存じます。
本年がどうぞ、佳い年でありますことを。
「 滿 堂 佳 氣 陽 春 」
毎年、新春に掛けておりますお軸は、
西冷印社社中の古浩興氏の書。
のびやかな隷書の波磔(はたく)には
その人と格があらわれます。
今年の春がめぐってきたことに感謝して。
お花の萬年青は、歳毎、お正月にと
未生流 西村陽甫先生が生けてくださいます。
毎歳、同じ萬年青を生けてくださるのに
いつも新鮮な驚きを感じます。
世阿弥の「花」が秘されているからでしょうか。
お客様の田中様より頂きました、
お手作りの繭玉を 青竹、青柳に飾っております。
ひとつ、ひとつ異なる絹の古布を呼び継いで
愛しみつつ作ってくださりました。
年々歳々、斉しく飾らせて頂きますが、
歳々年々、等しく飾ることはできません。
新しい春には、新しい組曲を奏でるように。
毎年が新しく、毎日が新しいと 気付きます。
店内に、春さきがけの花のひとつ、水仙を一束にしてみました。
初めて開く花には、いつも初めて知る喜びがあります。
その面差しであったり、香りであったり。
気付いた時には、もう そこに咲いている確かさ。
織田麻子さんのガラス器に生けております。
端正な姿の、確かな器を作られます。