大豆の若葉

ふたば葵の咲く頃

5月の葵祭の頃には、木々の葉陰でひっそりと開きます。

ふたば葵と葵祭

ふたば葵の花


京都では、5月15日には葵祭の斎院列の日を迎えます。

庭のふたば葵が、この祭を知って、葉のもとでひっそりと咲いております。
玉依媛命(たまよりひめのみこと)の、すこし寂しげな姿を映しているように。
列をゆきます とりどりの物みなに、ふたば葵の葉を、桂の枝にとめて、飾ります。
銀杏の仲間である 桂の木の若葉も、美しいハートの形をした葉っぱ。
( イチョウは葉っぱの形から、鴨脚とも記しますが、下賀茂神社の社家のお名前でもあります。 )

フタバアオイの花


近藤宗恵先生は、代々、斎王代に選ばれた女性に、祭の作法をお伝えなさっておられました。
先生に裏千家茶道を教えていただきました遠い日のことを、懐かしく想い返します。
母のように、厳しく、慈愛に満ちたまなざしで、導いていただきました。

夏には、御簾を掛けたお稽古場、冬には炭の はぜる音、香のかおり。
大徳寺、建仁寺での月釜、先生を囲んで社中の方々とのお出掛け。
淡交会青年部での茶会や茶事、お楽しみ研修会の企画、など。
青年部のOBの方とは、正午の茶事で生ゆばの向付を懐石に入れて 組み立てて頂いたり。

どのひとつも、懐かしく想い返すひと時ばかり。
フタバアオイは、私にとりまして、わけても親しい花。



ゆば長