
初春の玉箒 揺らぐ玉の緒
新しき年の初めを迎えました。
						皆様、美しい初春の この朝をお過ごしのことと存じます。
						本年がどうぞ、佳い年でありますことを。
はつはるの はつねのけふの たまははき てにとるからに ゆらくたまのを
万葉集 巻二十 家持 歌
揺れては奏でる かそけき玉の緒の音。古来、初春には、皇后自ら 国の栄えの養蚕の為、蚕室に捧げたという玉箒。初子の日(年初 ねの日)の宮中で玉箒を下賜された、歌人の心も高揚したことでしょう。
						
お客様の田中様より頂きました
						お手作りの繭玉を
						青竹、青柳に飾っております。
ひとつ、ひとつ
						異なる絹の古布を呼び継いで
						愛しみつつ作ってくださりました。
						
歌人の得たという玉石飾りの緒の如く
						初春の新しい風の吹きこむ毎に
						蚕の糸より作られた こちらの玉の緒も
						さやさやと揺れ動きます。
「 いやしけよごと 」 と
						かそけく奏でるように。



						
						
						
						
						
						